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【2】「ヒーロー採集入門“あなたも誰かのウルトラマン”」【1月26日更新】


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第19回 卒業制作展 学生インタビュー(2)

「ヒーロー採集入門“あなたも誰かのウルトラマン”」

植松行成(デジタル表現デザインコース)
常葉大学造形学部では、2023年1月27日(金曜日)~29日(日曜日)の日程で、第19回卒業制作展を開催いたします。卒業制作展へ向け、毎日作品と向き合っている4年生に卒業制作に関するインタビューを行い、連載記事として掲載することとなりました。

デジタル表現デザインコース所属の植松行成さんにインタビューをしました。タイトルは「ヒーロー採集入門“あなたも誰かのウルトラマン”」です。

みんなが誰かにとってのヒーロー

植松さんは、卒業制作を学生と社会人のひとつの区切りになると考え、一旦の締めくくりとして昔から好きなウルトラマンから制作したいと考え始めたそうです。

「ウルトラマンは、みんなが将来に希望を抱けるようにという願いから生まれてきました。では、現代は希望を抱けているのかなと思いリサーチしたら、全然抱けていない現状がありました。だから、新しいヒーロー像みたいなものを提示したいと思い、ウルトラマンのような唯一の存在ではなく、みんなが誰かにとってのウルトラマンというヒーロー像を作ろうと考えました」

「みんなが誰かにとってのウルトラマン」を証明するために、植松さんは「ヒーロー採集」を始めました。駅などの人の多い場所に立ち、ヒーローだと思った人や物をスケッチし続けたそうです。

身近なものから見つける

作品を制作するにあたり、みんなにヒーロー採集を身近に感じてほしいという思いから、植松さんはガチャポンを作りました。

「ガチャポンは魔法だと思います。デザインをやっているとターゲットを絞らないといけないのですが、今回のようなコンセプトだとターゲットは広いものになります。ガチャポンは広く愛されていますから、そういう意味ではガチャポンも比較的ありふれたヒーローといえるかもしれません」

ヒーローはありふれたものだということを伝えるため、ガチャポンをあえて段ボールという身近にあるもので自作しました。「身近な希望を見つけることが将来に対しての希望に繋がると思います」と植松さんは語ってくれました。

ヒーローを見つける・希望を抱く

「卒業制作を進める中で、色々な物の見方が変わりました。自分こそが既成概念に囚われていたことをすごく感じましたから、成長することができたと思います。ひとつのものを色々な面から見たり、周りを把握したりする力は身に付いた気がしますね」

植松さんは卒業制作を通して、ワクワクを感じ、これからの未来に対しての希望につながるかもしれないとおっしゃっていました。

「自分はなぜ自信がないかというと、たぶん“自分なんて”みたいな感覚が日本人にはあるのではないかと思います。それがあるからあなたはヒーローですよと伝えるよりも、ヒーローを見つけることから始めてほしいです。

そのことを通しながら、ヒーローに対してのハードルを低くしたり、こんなことでヒーローといえるなら、明日の自分の行動一つで変われるかもと前向きに考えて行動したりできるといいのではないかと考えています」

目の前の希望みたいなものを拾っていくことで、ゆくゆくは将来に対しての希望につながっていくかもしれないという願いを込めています」

植松さんは未来に希望を抱くことが難しいという現代社会において、みんなが希望を抱けるような社会を作るために幼少期から好きだったウルトラマンから発想して「ヒーロー採集」を提案しました。たくさんに人にヒーロー採集を体験してもらい、ヒーローは憧れだけの存在ではなく、明日の行動一つで自分もヒーローになれる、それくらい身近な存在だということを一人でも多くの人に届いたら嬉しいです。

植松さん、貴重なお話をありがとうございました。

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