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「山田辰美のアニミズムの世界~ネーチャークラフト・森の生きものたち」

富士山南陵の森フォレストセイバー主催の「山田辰美のアニミズムの世界=ネーチャークラフト・森の生きものたち」が9日、富士宮市粟倉の富士山環境交流プラザで開幕した。会期は31日まで。環境教育などで活躍する富士常葉大学社会環境学部教授・山田辰美さんの制作したネーチャークラフトなどが展示され、訪れる人の目を楽しませている。初日には山田さんが記念講演を行い、自然に親しむ意義と楽しさを説いた。

山田さんは野生生物の生態を専門とする研究者で、「ビオトープ」の考え方を日本に広めた一人。環境教育の実践者として個性的な活動・発信を重ね、富士山南陵の森フォレストセイバープロジェクトなど富士山の環境保全活動にも取り組んでいる。

同プラザ展示室には木の枝や葉、ドングリなどの自然素材で作られたタヌキ、キツネ、カタツムリなどが並び、クラフト作品を自然の中で撮影した写真も掲げられている。
講演で山田さんは、随所にユーモアを交えながら生物や植物の特徴、自然遊び・ネーチャークラフトの方法を解説し、自身で集めたさまざまな自然素材を紹介。シュロの葉でのバッタ作り、ドングリ笛などを実演で披露し、会場を沸かせた。

さらに、「最近は難しい顔をした子、知ったかぶりをする子が多く見られるが、自然の中で遊ぶと、『すごい』と素直な表情を見せてくれる。目を見張る体験を重ねることが大切」と指摘。「自然の楽しさが伝わっていないことの責任は、大人にある。外遊びの機会が減ってしまったが、人格は野山や川で育まれる。子供たちがゲームを放り出して自然遊びに夢中になるような環境を広げたい」と伝えた。

同プラザの開館時間は午前9時~午後5時。火曜休館。入場無料。
20日には、山田さんを講師とするネーチャークラフト特別教室が同プラザで開かれる。時間は午後1時~3時30分。対象は小学生以上で、定員は20人。参加希望者は15日までに申し込む。参加費は3000円(材料費)。参加者は暖かい服装で水筒、タオルを持参する。

展示に関する問い合わせ、特別教室の申し込み

富士山環境交流プラザ(電0544-59-0050)