静岡県賀茂健康福祉センター相談課 児童心理司 教育学部 心理教育学科卒 千田 朱莉

大学の先生方の指導を支えに
子どもたちをサポート

下田市の健康福祉センターの相談課に勤務し、様々な事情で社会的な支援を必要とする児童やその保護者に向け、相談対応やサポートを行っています。担当する児童や保護者のもとに上司と一緒に出向いて面談したり、必要に応じて心理検査や発達検査などを実施したりしています。また、支援が必要な子どもをどうサポートするかをチームで話し合う「ケース会議」にも参加しています。
静岡県の職員を目指すにあたっては、常葉大学のゼミの先生や就職支援の先生から多くのサポートをいただきました。採用試験に限らず今後働く上で必要な姿勢も教えていただき、今も大きな支えとなっています。

震える声で話す子どもに
勇気を認めることばを

大学の授業で印象深かったのは、臨床心理学での模擬カウンセリング実習です。次に何を質問すればよいのか?どんなことを聞くべきか?などを、その場で判断する必要があり、相手のペースに合わせて気を付けることが多く、カウンセリングの難しさを感じました。しかしこの体験や学びが現在のカウンセリング業務に大いに活きています。
また学外活動の一環で、思春期児童への電話相談支援に携わったのも良い経験でした。相談の際、小さく震えた声で電話してくる児童も多かったのですが、その時に「電話をしてくれてありがとう」と、まずはその勇気を認める声掛けを忘れないようにしました。一方的に質問をするのではなく、相手の気持ちに寄り添う姿勢を忘れないようにしたいですね。

職員としてでなく
「話を聞いてくれる人」に

立場としては児童心理司ですが、相談に来られる方には職員としてというより、単に「話を聞いてくれる人」と思ってほしいと思っています。障壁を感じさせず、少しでも話しやすいと感じてもらえるよう関係作りに励みたい。その距離感と、児相職員としてアドバイス・指導をする人としての距離感を使い分けたいと考えています。

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