台湾の自転車事情
留学開始から3か月以上が経ち、新学期が始まりました。
今学期のクラスは前学期とは違い、日本人と韓国人の学生だけでなく、
アメリカ、ベトナム、タイなど様々な国籍の学生で構成されています。
そのため、授業中に中国語を話す機会がより増えました。
さて、今回は留学の目的の一つであった、台湾の自転車事情について書きます。
すなわち、「台湾の自転車を取り巻く環境」、「台湾人の生活と自転車」、
「日本人が台湾でサイクリングをするにあたって注意すること」の3点について、
日本あるいは静岡県と比較しながら書きましょう。
まず、台湾の自転車を取り巻く環境について書きます。
日本、とりわけ静岡県と比較すると、
台湾の自転車を取り巻く環境というのは非常に発達しているようです。
その証拠に、主要な道路の多くには自転車用のレーンが引かれています。
また、ほとんどの川沿いにはサイクリングロードが整備されています。
さらに、地下鉄(MRT)の先頭車両と最後車両には、
自転車をそのまま持ち込んで乗車できるスペースがあったり、
台北駅に隣接するショッピング・モール(新光三越台北駅前店)の屋内にも、
自転車利用者への案内掲示があったりします。
一見すると、自転車所有者にばかりメリットがあるようにも思えるほどです。
台湾はレンタサイクル(自転車貸し出しサービス)もまた非常に発展しています。
以前の報告記事でも書きましたように、
台北市や新北市等にはYoubikeという公共レンタサイクル・サービスがあり、
そのレンタル・ステーションは各所に置かれており、移動手段として非常に便利です。
台北市や新北市以外にも、台南にはT-Bike、高雄にはCbikeというように、
台湾の主要な都市には基本的に公共のレンタサイクル・サービスがあると言っていいでしょう。
公共サービス以外にも、
スポーツバイク、2人乗り、4人乗りの自転車などを貸し出すお店がたくさんあります。
加えて、台湾を1周することを「環島」といい、
それを自転車で行う人のために「環島1号線」という道があり、
その案内表示も各所に置かれています。
その他、自転車配送サービスや自転車ショップか多くあるなど、
台湾には日本や静岡県と比べて発展している点が非常に多いのです。
今学期のクラスは前学期とは違い、日本人と韓国人の学生だけでなく、
アメリカ、ベトナム、タイなど様々な国籍の学生で構成されています。
そのため、授業中に中国語を話す機会がより増えました。
さて、今回は留学の目的の一つであった、台湾の自転車事情について書きます。
すなわち、「台湾の自転車を取り巻く環境」、「台湾人の生活と自転車」、
「日本人が台湾でサイクリングをするにあたって注意すること」の3点について、
日本あるいは静岡県と比較しながら書きましょう。
まず、台湾の自転車を取り巻く環境について書きます。
日本、とりわけ静岡県と比較すると、
台湾の自転車を取り巻く環境というのは非常に発達しているようです。
その証拠に、主要な道路の多くには自転車用のレーンが引かれています。
また、ほとんどの川沿いにはサイクリングロードが整備されています。
さらに、地下鉄(MRT)の先頭車両と最後車両には、
自転車をそのまま持ち込んで乗車できるスペースがあったり、
台北駅に隣接するショッピング・モール(新光三越台北駅前店)の屋内にも、
自転車利用者への案内掲示があったりします。
一見すると、自転車所有者にばかりメリットがあるようにも思えるほどです。
台湾はレンタサイクル(自転車貸し出しサービス)もまた非常に発展しています。
以前の報告記事でも書きましたように、
台北市や新北市等にはYoubikeという公共レンタサイクル・サービスがあり、
そのレンタル・ステーションは各所に置かれており、移動手段として非常に便利です。
台北市や新北市以外にも、台南にはT-Bike、高雄にはCbikeというように、
台湾の主要な都市には基本的に公共のレンタサイクル・サービスがあると言っていいでしょう。
公共サービス以外にも、
スポーツバイク、2人乗り、4人乗りの自転車などを貸し出すお店がたくさんあります。
加えて、台湾を1周することを「環島」といい、
それを自転車で行う人のために「環島1号線」という道があり、
その案内表示も各所に置かれています。
その他、自転車配送サービスや自転車ショップか多くあるなど、
台湾には日本や静岡県と比べて発展している点が非常に多いのです。
「台南市 T-Bike」
台南市の公共レンタサイクル・サービス。
Youbikeと同様、
交通系ICカードeasyカード等
を使用できる。
「台北駅に隣接したショッピング
・モール内の案内表示」
地下鉄の駅などのエレベーターの多くには、
高齢者、車いす利用者、大きい荷物を持つ人、
妊婦、ベビーカーなどのピクトグラムに加えて、
自転車のピクトグラムも表示されている。
「台東市 自転車車載可能なタクシー」
料金設定が気になるところ。
次に、台湾人の生活と自転車について書きます。
上述しましたように、主要な都市では公共のレンタサイクル・サービスが充実しています。
新北市や桃園市等では乗り始めの30分以内であれば料金が無料であったり、
4時間以内の利用であれば30分毎に10元であったりというように、
価格設定が非常に良心的です。
そのため、通学、通勤、買い物、ちょっとした移動などの日常的なシーンで
レンタサイクルを使う人が非常に多いのです。
台湾人の生活において、
レンタサイクルが移動手段として不可欠なものの一つとなっているのは間違いありません。
また、休日に川沿いのサイクリングロードにサイクリングへ出かけると、
多くの家族連れや友達同士などでサイクリングを楽しんでいる様子をよく目にします。
日本人がピクニックやハイキングに行くように、
台湾人にとって自転車はレジャー・娯楽としての側面も大きいようです。
最後に、日本人が台湾でサイクリングをするにあたり、注意すべきことについて書きます。
ここまで紹介したように、確かに台湾では自転車を取り巻く環境がかなり発展しています。
しかし、日本人にとっては危険な点もいくつかあります。
まず、基本的な点として、台湾において車両は右側通行です。
左側通行に慣れている日本人には、慣れない環境だと言えるでしょう。
また、台湾はスクーターの数が非常に多く、
そのためにスクーターとの接触事故の可能性が高くなります。
加えて、自転車が車道を走行する場合、
自転車は基本的にスクーターの交通ルールに従わなければならなりません。
例えば大きな交差点では二段階左折をすることになります。
道路標示を見ると多くの場合、停止線を越えたところに長方形の枠が書かれています。
自転車やスクーターはその枠内で信号を待つのです。
スピードの遅速に基づき、往々にして枠内では
進行方向に向かって前方にスクーターが、後方に自転車がそれぞれ待機します。
自転車は後方で停止するため、迫ってくる車に注意する必要があります。
また、スクーター専用道路の存在や自転車走行禁止の場所などもあり、
日本に比べて台湾の交通ルールは複雑です。
台湾で何度かサイクリングをしてきた中で、
とりわけ最も注意しなければならないと感じるのはバスです。
台北市や新北市では、非常に多くのバスが走っています。
自転車は表示がない限り右車線の最も右側を走ります。
バスもまた乗客の乗降車のために、バス停が近づくと歩道に寄って停車します。
この際、自転車はバスと歩道に挟まれるようなことがあります。
また、バスが停車している時に自転車で追い越して走ると、
後から発進してきたバスに再び追い越され、自転車がバスの直後を走るので、
自転車はバスが次のバス停での停車の邪魔になってしまうことが多々あります。
自転車はバスと一定の距離を保ちながら走るというような心掛けが必要でしょう。
今後は、なぜ日本ではレンタサイクルやサイクリングが普及せず、盛り上がりに欠けるのか。
どうすれば普及するのか、あるいは盛り上がっていくのか。
そういった疑問を持ちながら、台湾の自転車事情をさらに深く観察していきます。
既に思い当たる答案もいくつかあるので、
機会があれば研究成果を発表したいと考えています。(小栁)
上述しましたように、主要な都市では公共のレンタサイクル・サービスが充実しています。
新北市や桃園市等では乗り始めの30分以内であれば料金が無料であったり、
4時間以内の利用であれば30分毎に10元であったりというように、
価格設定が非常に良心的です。
そのため、通学、通勤、買い物、ちょっとした移動などの日常的なシーンで
レンタサイクルを使う人が非常に多いのです。
台湾人の生活において、
レンタサイクルが移動手段として不可欠なものの一つとなっているのは間違いありません。
また、休日に川沿いのサイクリングロードにサイクリングへ出かけると、
多くの家族連れや友達同士などでサイクリングを楽しんでいる様子をよく目にします。
日本人がピクニックやハイキングに行くように、
台湾人にとって自転車はレジャー・娯楽としての側面も大きいようです。
最後に、日本人が台湾でサイクリングをするにあたり、注意すべきことについて書きます。
ここまで紹介したように、確かに台湾では自転車を取り巻く環境がかなり発展しています。
しかし、日本人にとっては危険な点もいくつかあります。
まず、基本的な点として、台湾において車両は右側通行です。
左側通行に慣れている日本人には、慣れない環境だと言えるでしょう。
また、台湾はスクーターの数が非常に多く、
そのためにスクーターとの接触事故の可能性が高くなります。
加えて、自転車が車道を走行する場合、
自転車は基本的にスクーターの交通ルールに従わなければならなりません。
例えば大きな交差点では二段階左折をすることになります。
道路標示を見ると多くの場合、停止線を越えたところに長方形の枠が書かれています。
自転車やスクーターはその枠内で信号を待つのです。
スピードの遅速に基づき、往々にして枠内では
進行方向に向かって前方にスクーターが、後方に自転車がそれぞれ待機します。
自転車は後方で停止するため、迫ってくる車に注意する必要があります。
また、スクーター専用道路の存在や自転車走行禁止の場所などもあり、
日本に比べて台湾の交通ルールは複雑です。
台湾で何度かサイクリングをしてきた中で、
とりわけ最も注意しなければならないと感じるのはバスです。
台北市や新北市では、非常に多くのバスが走っています。
自転車は表示がない限り右車線の最も右側を走ります。
バスもまた乗客の乗降車のために、バス停が近づくと歩道に寄って停車します。
この際、自転車はバスと歩道に挟まれるようなことがあります。
また、バスが停車している時に自転車で追い越して走ると、
後から発進してきたバスに再び追い越され、自転車がバスの直後を走るので、
自転車はバスが次のバス停での停車の邪魔になってしまうことが多々あります。
自転車はバスと一定の距離を保ちながら走るというような心掛けが必要でしょう。
今後は、なぜ日本ではレンタサイクルやサイクリングが普及せず、盛り上がりに欠けるのか。
どうすれば普及するのか、あるいは盛り上がっていくのか。
そういった疑問を持ちながら、台湾の自転車事情をさらに深く観察していきます。
既に思い当たる答案もいくつかあるので、
機会があれば研究成果を発表したいと考えています。(小栁)
台湾とフィリピンの違い
台湾来てもう少しで4ヶ月になります。
新しい学期が始まり、ルームメイトやクラスメイトが変わるなど、
少し環境に変化はありましたが、充実した留学生活を送っています。
先日はフィリピンへ旅行に行きました。
そこで、フィリピンに行って気づいた台湾とフィリピンの違いについて、
話題を4点に分けて報告します。
1つ目は、宗教の違いです。
台湾では街中に多くの寺廟が見られ、多くの人がそこに行きお祈りをしています。
対して、フィリピンでは多くの人がキリスト教を信仰しており、
街には多くのカトリック教会が見られます。
フィリピンはかつてスペインが300年余り統治しており(1571年-1898年)、
その文化が影響していることも実際に感じました。
2つ目は、チップの文化です。
私にとってチップの文化は初めての体験でした。
台湾にはチップの文化はありません。
フィリピンにおいてチップは、食事した時、タクシーに乗った時、
ガイドをしてもらった時、ホテルに泊まった時に渡します。
感謝の気持ちを伝える方法としては良い方法だと思いました。
しかし、初めてチップを体験した私は、実のところ少し面倒臭い文化だと感じました。
フィリピンのお札には、20、50、100、200、500、1000ペソ札があります。
ATMでお金を引き出すと、1000ペソ札で出てくることがほとんどです。
フィリピンにはお店がお釣りのための少額紙幣を準備しておく習慣がないようで、
店先でよくお釣りがないと言われ、小額紙幣を頻繁に使ってしまいます。
結局私の手元には1000ペソ札だけが残るのです。
しかし、チップの金額は大体20〜50ペソが相場です。
少額紙幣がないから、チップのために友達に借りることすらあります。
新しい学期が始まり、ルームメイトやクラスメイトが変わるなど、
少し環境に変化はありましたが、充実した留学生活を送っています。
先日はフィリピンへ旅行に行きました。
そこで、フィリピンに行って気づいた台湾とフィリピンの違いについて、
話題を4点に分けて報告します。
1つ目は、宗教の違いです。
台湾では街中に多くの寺廟が見られ、多くの人がそこに行きお祈りをしています。
対して、フィリピンでは多くの人がキリスト教を信仰しており、
街には多くのカトリック教会が見られます。
フィリピンはかつてスペインが300年余り統治しており(1571年-1898年)、
その文化が影響していることも実際に感じました。
2つ目は、チップの文化です。
私にとってチップの文化は初めての体験でした。
台湾にはチップの文化はありません。
フィリピンにおいてチップは、食事した時、タクシーに乗った時、
ガイドをしてもらった時、ホテルに泊まった時に渡します。
感謝の気持ちを伝える方法としては良い方法だと思いました。
しかし、初めてチップを体験した私は、実のところ少し面倒臭い文化だと感じました。
フィリピンのお札には、20、50、100、200、500、1000ペソ札があります。
ATMでお金を引き出すと、1000ペソ札で出てくることがほとんどです。
フィリピンにはお店がお釣りのための少額紙幣を準備しておく習慣がないようで、
店先でよくお釣りがないと言われ、小額紙幣を頻繁に使ってしまいます。
結局私の手元には1000ペソ札だけが残るのです。
しかし、チップの金額は大体20〜50ペソが相場です。
少額紙幣がないから、チップのために友達に借りることすらあります。
Isola di Francesco
Bohol island
3つ目は、観光客の移動手段の違いです。
台湾では、観光客の移動手段はタクシー、地下鉄、新幹線、列車、バスなどが主流です。
フィリピン、とりわけ観光地のセブ島では
トライシクル、タクシー、ジプニー、バスが主流です。
そもそもセブ島やボホール島のタクシーは、大体がメーターを使わないので、
観光客は結構なお金を取られてしまいます。
そこで私たちはUberに似たGrabというアプリを使い、
一般人が経営しているタクシーを呼んで移動しました。
このアプリを使うと距離に基づき価格が決まるので、
とても安全にかつ節約して目的地へたどり着けます。
4つ目は食文化の違いです。
フィリピンの食文化は、東南アジアの様々な国の料理が混在しています。
さらにスペインやアメリカや中国などの料理も融合しています。
肉料理、海鮮料理、チャーハンなどが主な食べ物です。
また、セブ島では、多くの韓国料理店が進出していました。
台湾もまた様々な国の店が並んでいるものの、
韓国料理店はフィリピンに圧倒的に多く感じました。
韓国にとってフィリピンは物価が安く、ビザが取りやすいため、
韓国人観光客がかなり多く、韓国料理店も増えたのでしょう。
以上を踏まえこの旅行を通しては分かったのは、
二つの地域は歴史的背景により異なる文化が形成され、
人々は異なる生活を送るということです。
つまり、ある国家の文化を知るためには、歴史的背景を知ることが重要になります。
外国人とコミュニケーションを取る際、
歴史的背景を知っていると外国人と深く話すことができるのだと、
フィリピンを経由して台湾で暮らしながら感じました。(杉山)
台湾では、観光客の移動手段はタクシー、地下鉄、新幹線、列車、バスなどが主流です。
フィリピン、とりわけ観光地のセブ島では
トライシクル、タクシー、ジプニー、バスが主流です。
そもそもセブ島やボホール島のタクシーは、大体がメーターを使わないので、
観光客は結構なお金を取られてしまいます。
そこで私たちはUberに似たGrabというアプリを使い、
一般人が経営しているタクシーを呼んで移動しました。
このアプリを使うと距離に基づき価格が決まるので、
とても安全にかつ節約して目的地へたどり着けます。
4つ目は食文化の違いです。
フィリピンの食文化は、東南アジアの様々な国の料理が混在しています。
さらにスペインやアメリカや中国などの料理も融合しています。
肉料理、海鮮料理、チャーハンなどが主な食べ物です。
また、セブ島では、多くの韓国料理店が進出していました。
台湾もまた様々な国の店が並んでいるものの、
韓国料理店はフィリピンに圧倒的に多く感じました。
韓国にとってフィリピンは物価が安く、ビザが取りやすいため、
韓国人観光客がかなり多く、韓国料理店も増えたのでしょう。
以上を踏まえこの旅行を通しては分かったのは、
二つの地域は歴史的背景により異なる文化が形成され、
人々は異なる生活を送るということです。
つまり、ある国家の文化を知るためには、歴史的背景を知ることが重要になります。
外国人とコミュニケーションを取る際、
歴史的背景を知っていると外国人と深く話すことができるのだと、
フィリピンを経由して台湾で暮らしながら感じました。(杉山)