台湾と日本の新年の違い
留学生活も残り1ヶ月半となりました。
台湾人や他の留学生とも中国語で会話できるようになり、
ますます留学生活を楽しく過ごしています。
しかし、残り少ない留学生活に少し焦りも感じ始めました。
2020年1月25日に旧正月を台湾で迎えました。
この風習は現在の日本ではほとんど経験できません。
そこで今回は、台湾の旧正月について報告します。
台湾では、いわゆる新年が2回あります。
それは、1月1日と1月末から2月の初旬にかけてです。
1月末から2月初旬にかけての新年を、旧正月あるいは春節と言います。
この春節は太陰暦における正月であり、華人が長年続けている伝統です。
春節の時期に、人々は何をするのか。
まずは年越しをする前に、大掃除や年越し用品を買います。
年越しの数日前になると、台北では迪化街という場所に行くと多くの人で賑わっています。
ここでは食べ物や飾り物などがたくさん売っており、
台北に住む人々はそれを目当てに集まります。
私も実際に行ってみたところ、人の多さにびっくりしました。
そして、多くの人は春節の時期に家族と過ごすため、街は閑散とした雰囲気になります。
春節の時期は商店がほとんど閉まってしまいます。
私たち常葉大学からの留学生はそれを知らなかったため、
春節に営業中の商店を探すのに苦労しました。
また、最も有名なのは爆竹、花火です。春節には色々な場所で爆竹や花火を鳴らします。
言い伝えによると、
昔「年」という名前の鬼がいて、人間を喰うために旧正月に村々をかき乱していた。
人々は、その鬼が鞭を打つ音に弱いということを知り、
わざと騒音を立てて鬼を村から追い出すようにした。
これが爆竹を鳴らす由来なのだそうです。
私は台湾で春節を経験したことにより、華人の文化に深く触れることができました。
我々と違う文化に触れることで、彼らの考え方を理解することへ近づけるでしょう。
留学生活も残り少なくなり、就活活動の準備も始めました。
これまでより生活が忙しくなってきましたが、充実した留学生活が送れるようにがんばります。
(杉山)
台湾人や他の留学生とも中国語で会話できるようになり、
ますます留学生活を楽しく過ごしています。
しかし、残り少ない留学生活に少し焦りも感じ始めました。
2020年1月25日に旧正月を台湾で迎えました。
この風習は現在の日本ではほとんど経験できません。
そこで今回は、台湾の旧正月について報告します。
台湾では、いわゆる新年が2回あります。
それは、1月1日と1月末から2月の初旬にかけてです。
1月末から2月初旬にかけての新年を、旧正月あるいは春節と言います。
この春節は太陰暦における正月であり、華人が長年続けている伝統です。
春節の時期に、人々は何をするのか。
まずは年越しをする前に、大掃除や年越し用品を買います。
年越しの数日前になると、台北では迪化街という場所に行くと多くの人で賑わっています。
ここでは食べ物や飾り物などがたくさん売っており、
台北に住む人々はそれを目当てに集まります。
私も実際に行ってみたところ、人の多さにびっくりしました。
そして、多くの人は春節の時期に家族と過ごすため、街は閑散とした雰囲気になります。
春節の時期は商店がほとんど閉まってしまいます。
私たち常葉大学からの留学生はそれを知らなかったため、
春節に営業中の商店を探すのに苦労しました。
また、最も有名なのは爆竹、花火です。春節には色々な場所で爆竹や花火を鳴らします。
言い伝えによると、
昔「年」という名前の鬼がいて、人間を喰うために旧正月に村々をかき乱していた。
人々は、その鬼が鞭を打つ音に弱いということを知り、
わざと騒音を立てて鬼を村から追い出すようにした。
これが爆竹を鳴らす由来なのだそうです。
私は台湾で春節を経験したことにより、華人の文化に深く触れることができました。
我々と違う文化に触れることで、彼らの考え方を理解することへ近づけるでしょう。
留学生活も残り少なくなり、就活活動の準備も始めました。
これまでより生活が忙しくなってきましたが、充実した留学生活が送れるようにがんばります。
(杉山)
年越し前の「迪化街」
「尼加拉瓜公園」
以前のニカラグア大使が
天母の大使館特区に移動する前に
住んでいたことを記念し、改名されたようだ。
「天燈節」
十分にある天燈広場で行われた
ランタンフェスティバルの様子。
生活の中で感じる台湾と中国の確執
留学開始からおよそ4ヶ月半が経過し、
残りの滞在期間を惜しく感じるようになってきました。
前回の報告記事を書いて以降、台湾総統選挙が実施されたり、
武漢からコロナウィルスが広がったり、新たな動向があるとともに、
私自身においては台湾と他国との関係、
とりわけ中国との関係について興味深い発見がいくつかありました。
今回は生活の中で興味深いと感じたこと、
ニュースの中で興味深いと感じたことの2点について書きましょう。
まず、生活の中で感じたことです。
私が現在生活している学生寮の近くに、特に何の変哲もない小さな公園があります。
尼加拉瓜公園という名前の公園です。
「尼加拉瓜」という中国語は、ニカラグアという国家を意味します。
公園内も台湾の一般的な公園と何ら変わりなく、ニカラグア的な要素は全くありません。
アジアの国々からすれば、
遠く離れている上にさほど認知度の高くないであろう国の名前がなぜ、
公園に付けられているのか。
一つ思い当たる答えがあり、調べてみると予想通りでした。
それは、ニカラグアが中華民国(台湾)と国交を持つ数少ない国の一つであるということです。
いわゆる「一つの中国」という国際社会の問題によって、
中華人民共和国は、中華民国と国交を持つ国家と国交を結ばないという姿勢をとっています。
そのため、世界の国々の中で中華民国(台湾)と国交を結んでいる国家は非常に少なく、
今や15か国です。友好を示すためにニカラグアの名を冠する公園を設けたのです。
日本も中華民国(台湾)との正式な国交を結んでいません。
そのため、私は今回留学するにあたりビザを「大使館」ではなく、
「台北駐日経済文化代表処」という非政府機関で取得しました。
次にニュースの中で感じたことです。
2020年1月11日に台湾で中華民国総統選挙が行われました。候補者は3名です。
しかし、実質的には
現職で民進党籍の蔡英文と国民党籍で高雄市長の韓国兪との2名で争われました。
今回の選挙の争点となったのは、中国との関係です。
蔡英文は中国の一国二制度を拒否し、中国と対立する立場を採り、
韓国兪は中国と友好的な関係を持ち、台湾の経済的な発展を目指そうとする立場を採りました。
選挙は香港デモの影響もあり、蔡英文が57%の得票率で圧勝しました。
日本人の私からすると、
首相や与党が変わったとしても自分の生活に今すぐ変化が生じるということは感じません。
しかし、台湾の場合は普段の生活に影響が出るようであり、
こうしたことを台湾で生活していて感じました。
幸か不幸か、今回は現職であった蔡英文が続投という形になったため、
大きな変化はありませんでした。
しかし、もし韓国兪が当選していた場合は
私自身にも一つの大きな影響があっただろうと思っています。
それは、武漢のコロナウィルスです。
蔡英文が前回の選挙で総統になってから、中国からの観光客は減っています。
さらに武漢のコロナウィルスがニュースになると、
すぐに団体旅行の禁止や入国制限などを蔡英文は決定しています。
(この対応の早さは、反中感情によるところもありそうです。)
仮に、韓国兪が当選し、中国との関係強化に努めていたり、
中国政府に忖度して入国制限などの対応が遅れていたりしたら、
私の留学生活に大きく影響が出ていたでしょう。恐怖すら感じます。
また、今回の一件で台湾はWHOに加盟できていないということも今さらながら知りました。
私はこういった経験を経て、台湾がいかに危ない状況の中、
バランスを保ちながら国際社会で成立しているかということを痛感しました。
また、台湾人の選挙への姿勢を知るきっかけにもなりました。
今後も台湾の国際関係に注目していきます。
(小栁)
残りの滞在期間を惜しく感じるようになってきました。
前回の報告記事を書いて以降、台湾総統選挙が実施されたり、
武漢からコロナウィルスが広がったり、新たな動向があるとともに、
私自身においては台湾と他国との関係、
とりわけ中国との関係について興味深い発見がいくつかありました。
今回は生活の中で興味深いと感じたこと、
ニュースの中で興味深いと感じたことの2点について書きましょう。
まず、生活の中で感じたことです。
私が現在生活している学生寮の近くに、特に何の変哲もない小さな公園があります。
尼加拉瓜公園という名前の公園です。
「尼加拉瓜」という中国語は、ニカラグアという国家を意味します。
公園内も台湾の一般的な公園と何ら変わりなく、ニカラグア的な要素は全くありません。
アジアの国々からすれば、
遠く離れている上にさほど認知度の高くないであろう国の名前がなぜ、
公園に付けられているのか。
一つ思い当たる答えがあり、調べてみると予想通りでした。
それは、ニカラグアが中華民国(台湾)と国交を持つ数少ない国の一つであるということです。
いわゆる「一つの中国」という国際社会の問題によって、
中華人民共和国は、中華民国と国交を持つ国家と国交を結ばないという姿勢をとっています。
そのため、世界の国々の中で中華民国(台湾)と国交を結んでいる国家は非常に少なく、
今や15か国です。友好を示すためにニカラグアの名を冠する公園を設けたのです。
日本も中華民国(台湾)との正式な国交を結んでいません。
そのため、私は今回留学するにあたりビザを「大使館」ではなく、
「台北駐日経済文化代表処」という非政府機関で取得しました。
次にニュースの中で感じたことです。
2020年1月11日に台湾で中華民国総統選挙が行われました。候補者は3名です。
しかし、実質的には
現職で民進党籍の蔡英文と国民党籍で高雄市長の韓国兪との2名で争われました。
今回の選挙の争点となったのは、中国との関係です。
蔡英文は中国の一国二制度を拒否し、中国と対立する立場を採り、
韓国兪は中国と友好的な関係を持ち、台湾の経済的な発展を目指そうとする立場を採りました。
選挙は香港デモの影響もあり、蔡英文が57%の得票率で圧勝しました。
日本人の私からすると、
首相や与党が変わったとしても自分の生活に今すぐ変化が生じるということは感じません。
しかし、台湾の場合は普段の生活に影響が出るようであり、
こうしたことを台湾で生活していて感じました。
幸か不幸か、今回は現職であった蔡英文が続投という形になったため、
大きな変化はありませんでした。
しかし、もし韓国兪が当選していた場合は
私自身にも一つの大きな影響があっただろうと思っています。
それは、武漢のコロナウィルスです。
蔡英文が前回の選挙で総統になってから、中国からの観光客は減っています。
さらに武漢のコロナウィルスがニュースになると、
すぐに団体旅行の禁止や入国制限などを蔡英文は決定しています。
(この対応の早さは、反中感情によるところもありそうです。)
仮に、韓国兪が当選し、中国との関係強化に努めていたり、
中国政府に忖度して入国制限などの対応が遅れていたりしたら、
私の留学生活に大きく影響が出ていたでしょう。恐怖すら感じます。
また、今回の一件で台湾はWHOに加盟できていないということも今さらながら知りました。
私はこういった経験を経て、台湾がいかに危ない状況の中、
バランスを保ちながら国際社会で成立しているかということを痛感しました。
また、台湾人の選挙への姿勢を知るきっかけにもなりました。
今後も台湾の国際関係に注目していきます。
(小栁)