常葉大生によるオンライン天竜日本語教室は、地域交流連携推進事業(浜松市との連携)として進めていますが、昨年に続き、12月9日(月曜日)3限目の『日本語教育入門B』に教室の学習者であるアイディル氏(インドネシア人)に登壇いただきました。
アイディル氏は、技能実習生として来日し日本で過ごした後、2024年から特定技能の在留資格にて働いています。来日後は毎週日曜日に公益財団法人浜松国際交流協会が管轄する、浜松市天竜区の日本語教室にて日本語を学んできました。令和元年より月に一回常葉大学生がオンラインにて日本語を教える機会をいただいており、Show&Tellなどを通して相互理解を深めるとともに、大学生が引き出した学習者の生活や思い、夢、好きなこと・場所・人などを文章化し、スピーチに繋げる活動を重ねています。スピーチは浜松市の会場にて多くの一般市民を前に発表されたり学習者と来場者の交流の場であるポスター発表に繋げたりしています。これまで市民と学習者の接点を創出してきましたが、本学においては、多文化共生意識涵養が天竜日本語教室に参与した学生に留まっていました。そこで、昨年度から学習者の一人アイディル氏にゲストスピーカーとして外国語学部の授業に登壇いただいています。
アイディル氏は講義の中で、インドネシアの観光地・食・文化のこと、自身のインドネシアでの生活、来日の夢や挫折、来日後の技能実習や特定技能としての暮らし、また、イスラム教のことなどを語ってくれました。その他にも英語も日本語も堪能であることから語学学習のコツを教えてくれたり日本の歌を披露してくれました。
受講した120名近い学生の感想文からは、「人の言葉は私たちが思っているよりも力があり、相手の気持ちを考えて発しなければならないと心から思った」「イスラム教徒は豚肉を食べませんが、アイディルさんの職場では豚抜きの弁当が用意されていると聞き、異文化を理解していこうという気持ちがお互いに伝わるため、良い取り組みだと思いました」「海外で仕事を探し、技能実習生になるために勉強し、コロナの影響で行けなくなることがあっても、自分の夢を追いかけたことに感動しました」など、アイディル氏の話を通して、普段の授業で学ぶ多文化共生や語学に関する気づきを得たり勇気づけられたりする様子が窺えました。
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