第17回 卒業制作展 学生インタビュー(1)
「地域で子どもの主体性を育むプラットフォーム作り」
海野真梨菜さん(ビジュアルデザインコース 4年)
常葉大学造形学部では、2021年1月23日(土曜日)~26日(火曜日)の日程で、第17回卒業制作展を開催いたします。卒業制作展へ向け、毎日作品と向き合っている4年生に卒業制作に関するインタビューを行い、連載記事として掲載することとなりました。
第1回目の取材は「主体的に活動できる子どもを地域で育成するためのプラットフォームキット“チャレンジのたまご”」を制作した海野真梨菜さんです。子どもの主体性に着目したきっかけや、大学生活が卒業制作へ与えた影響について伺いました。
「地域で子どもの主体性を育むプラットフォーム作り」
海野真梨菜さん(ビジュアルデザインコース 4年)
常葉大学造形学部では、2021年1月23日(土曜日)~26日(火曜日)の日程で、第17回卒業制作展を開催いたします。卒業制作展へ向け、毎日作品と向き合っている4年生に卒業制作に関するインタビューを行い、連載記事として掲載することとなりました。
第1回目の取材は「主体的に活動できる子どもを地域で育成するためのプラットフォームキット“チャレンジのたまご”」を制作した海野真梨菜さんです。子どもの主体性に着目したきっかけや、大学生活が卒業制作へ与えた影響について伺いました。
子どもの自主性と地域のつながり
キラキラした笑顔で自らの卒業制作について
答えてくれた海野真梨菜さん
「もしかして日本って、学生や子どもたちが自分から意欲的に参加できる機会ってすごく少ないのかなと思って、自主性をつけるための何かを作りたいと思い、この“チャレンジのたまご”という形になりました。
地域での活動に子どもたちが自ら参加できるような仕組みを作り、その活動に参加した暁には、地域で使える共通の通貨が貰えて、駄菓子屋さんなどで使うことができる。そうすることで、自分から何かやりたいと思い立ち参加していく子どもたちの自主性が生まれるだけでなく、その活動をしていくうちに地域の人同士の繋がりもできていくのかなと思いました」
自ら子ども食堂に参加している海野さんは、人からいわれて行動する子どもたちに課題を感じ、海外と比べて無償でボランティア活動をすることを美徳として捉えがちな日本の状況に違和感を抱きました。同時に地域が持つ課題や、地域とのつながりに関しても考えた結果、生まれたのが“チャレンジのたまご”でした。海野さんの4年間の大学生活の中で、卒業制作に影響を与えたのはどのようなものだったのでしょうか?
「企業や行政、地域の方々とのさまざまなプロジェクトを通じて、解決しないといけない問題は身近な地域にたくさん落ちているなと思ったのがきっかけです。」
海野さんはサービスデザインを学ぶ研究室「In&Out Lab」に所属しています。そこでの活動を通して、企業が持つ課題よりも身近な地域に落ちている課題を解決したいと思うようになりました。地域の輪の中に入っていけばいくほど課題に近づいたこと、自分の力でその課題を解決できたこと、自分の行動が必ず誰かに伝わるという、多くのうれしい経験が海野さんを現在のテーマへと導きました。身近なところを解決し、人や地域との関わりを大切にする海野さんだからこそ、力を発揮できるテーマなのだと感じました。
地域での活動に子どもたちが自ら参加できるような仕組みを作り、その活動に参加した暁には、地域で使える共通の通貨が貰えて、駄菓子屋さんなどで使うことができる。そうすることで、自分から何かやりたいと思い立ち参加していく子どもたちの自主性が生まれるだけでなく、その活動をしていくうちに地域の人同士の繋がりもできていくのかなと思いました」
自ら子ども食堂に参加している海野さんは、人からいわれて行動する子どもたちに課題を感じ、海外と比べて無償でボランティア活動をすることを美徳として捉えがちな日本の状況に違和感を抱きました。同時に地域が持つ課題や、地域とのつながりに関しても考えた結果、生まれたのが“チャレンジのたまご”でした。海野さんの4年間の大学生活の中で、卒業制作に影響を与えたのはどのようなものだったのでしょうか?
「企業や行政、地域の方々とのさまざまなプロジェクトを通じて、解決しないといけない問題は身近な地域にたくさん落ちているなと思ったのがきっかけです。」
海野さんはサービスデザインを学ぶ研究室「In&Out Lab」に所属しています。そこでの活動を通して、企業が持つ課題よりも身近な地域に落ちている課題を解決したいと思うようになりました。地域の輪の中に入っていけばいくほど課題に近づいたこと、自分の力でその課題を解決できたこと、自分の行動が必ず誰かに伝わるという、多くのうれしい経験が海野さんを現在のテーマへと導きました。身近なところを解決し、人や地域との関わりを大切にする海野さんだからこそ、力を発揮できるテーマなのだと感じました。
社会へ出る前に、自らの弱点を知る
主体性のある知人や友人たちの共通点を
絞り出すための分析をまとめた模造紙
「今まで自分がやってきた活動は、グループでやり遂げることが多かったので、卒業制作では自分の力量がどれくらいあるのか知りたくて、一人でプロジェクトをやりたいと思うようにました。制作過程の中で、自分の力が及ばない部分、逆に自分はここが強いなという部分が明確になると思いました」
海野さんはプロジェクトでの調査や分析といった前行程に自信がある一方、Webを組んだり冊子を作ったりといった後工程が苦手だと感じているとのこと。卒業制作を通して、そのような弱点を再確認し、克服するための行動に繋げていきたいと話しました。社会に踏み出す前に自分を見つめ直す、そんな努力をしている海野さんはどんな社会人になりたいのか尋ねました。
「地域の人たちと密に関わり、そこに落ちている問題を解決し続け、街をよくしていく。そして、よくなった範囲をどんどん広げていける人になりたいという思いです」
この春、社会人一歩目を踏み出す海野さん。「いずれ、街づくり会社を設立したい」という目標があるそうです。地域の人たちと関わり、問題を解決し続けることは海野さんにとって、とてもやりがいを感じられることなのだと思います。
海野さんはプロジェクトでの調査や分析といった前行程に自信がある一方、Webを組んだり冊子を作ったりといった後工程が苦手だと感じているとのこと。卒業制作を通して、そのような弱点を再確認し、克服するための行動に繋げていきたいと話しました。社会に踏み出す前に自分を見つめ直す、そんな努力をしている海野さんはどんな社会人になりたいのか尋ねました。
「地域の人たちと密に関わり、そこに落ちている問題を解決し続け、街をよくしていく。そして、よくなった範囲をどんどん広げていける人になりたいという思いです」
この春、社会人一歩目を踏み出す海野さん。「いずれ、街づくり会社を設立したい」という目標があるそうです。地域の人たちと関わり、問題を解決し続けることは海野さんにとって、とてもやりがいを感じられることなのだと思います。
後輩へ伝えたい卒業制作の心得、俯瞰する力
研究室での海野さん。大量の資料から細かな道のりを感じます
「卒業制作では詰まってたいへんになる前に、早くから計画を立てて積極的に動いていくことが何よりも大事だなって思います。学びたかったことの一つに、メタ視点と行動力があります。最初からどのように順序立ててやっていき、最終的にどんな目標に到達したいのか、目的意識を強く持っていかないと卒業制作はたいへんだなと感じました」
物事を俯瞰して見る力、メタ視点を養うためにも、目的を見失わないよう計画を立てて動くことが大事だという貴重なアドバイスをもらうことができました。海野さん、ありがとうございました。
物事を俯瞰して見る力、メタ視点を養うためにも、目的を見失わないよう計画を立てて動くことが大事だという貴重なアドバイスをもらうことができました。海野さん、ありがとうございました。