国際協力機構 JICA静岡県デスク 国際協力推進員 黒栁 優里

世界と地域を結ぶパイプ役として
国際協力について知っていただく仕事

 私が勤務する独立行政法人国際協力機構(JICA)は、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。その中で私は「地域のJICA窓口」として、地域とJICA、地域と世界を結ぶパイプ役を果たしています。
 例えば静岡県とJICAが共同で開催している「JICA海外協力隊帰国報告会」や「活動報告会」で司会を務めたり、県内JICA海外協力隊経験者の開発途上国での活動や生活ぶりを県民の皆さまに知っていただく写真展を実施したり。小学校から大学まで学校への出前講座も運営し、時には自ら教壇に立つこともあります。生徒や先生方に国際協力とは何か考えていただけるような講義をと、毎回時間をかけて準備しています。他にも、国際協力イベントへの参加や開発教育者の育成等々、仕事は多岐にわたります。

初の途上国訪問は衝撃の連続!
世界観が変わった10日間

 教員になる夢とは別に、小学生の頃から続けていたソフトボールを本格的に続けたいという気持ちもあり、ソフトボール部があり県内の教員採用数の多い常葉大学への進学を決めました。
 入学後もとにかくソフトボール漬けの毎日を送っていましたが、教員を目指す勉強を進めていくうち、次第に「ソフトボールしか知らない」自分に不安と焦りを感じ始めるようになりました。
 そんな時、ゼミの先生に「カンボジアに体育を教えに行かないか?」と誘われて。当時は国際協力や開発途上国には全然興味がなく、旅行気分で出かけました。ところが、初めて行った途上国は毎日が衝撃の連続。世界の広さと面白さ、自分の無知をとことん知り、10日間で世界観が大きく変わりました。
 この経験がきっかけとなり、卒業後にJICA海外協力隊員として西アフリカのベナンで2年間のボランティア活動に取り組み、これが現在の国際協力の仕事に繋がっています。

途上国も含め、誰もがより豊かな人生を
送れる世界を目指して

 国際社会全体の平和や安定、発展のためには、私たち一人一人が取り組める課題を考え、見つけて、実践していくことが大切だと思っています。国際協力推進員として、皆さまに途上国をより身近に感じていただき、途上国の豊かな文化や様々な問題に触れるきっかけづくりをしていきたいと考えています。そして、誰もがより豊かな人生を送れるよう、その手助けができればと考えています。

地元静岡を支えて行く!地元静岡を支えて行く!

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