災害時要援護者支援研修会で講演を行いました/重川希志依教授
「平成25年度災害時要援護者支援研修会」(県富士健康福祉センター主催)が2月13日(木曜日)、富士市のロゼシアターで開かれ、本学大学院環境防災研究科長の重川希志依教授が「災害時要援護者を支える地域コミュニティの役割~防災に係る地域の役割について考える~」をテーマに講演しました。
富士・富士宮市の自主防災関係者、民生児童委員、社会福祉施設職員、行政関係者など約300人が、災害時における自助と共助の大切さに理解を深めました。
重川教授は阪神大震災と東日本大震災の被害や救助、避難生活などを例に、自己防災対策と地域コミュニティーの大切さを説きました。
阪神大震災では、消防・警察・自衛隊によって救助された人は、5000人程度で、その他の人については、一般市民の手によって助けだされました。
- 市民力を防災力として生かす方法として
- 自分と家族の安全確保
- 助け合いの輪は向こう三軒両隣
- 地域の全員が救助と初期消火に参加
- リーダーの存在
「自分と家族の安全確保」では、犠牲者の9割が自宅で亡くなっていることを示した上で、自宅の耐震化や家具の固定の大切さを強調。「家族の誰か一人でも亡くなったり大けがを負ったりしたら他人を助ける余裕はない」と指摘しました。
「助け合いの輪は向こう三軒両隣」では、被災地の実例から家族の次に助けられるのは隣の家族が限度になることを伝えました。
「地域の全員が救助と初期消火に参加」では、向こう三軒両隣で助け合うことが自主防災組織のベースとなって大きな力を発揮することから、日頃のコミュニケーションの大切さを強調しました。