秋田県藤里町の取り組みに関する実態調査の結果を報告しました/稲葉光彦副学長
2月25日(木曜日)に、富士キャンパスにて本学副学長の稲葉光彦教授が「秋田県藤里町のひきこもり町おこし」の実態調査の結果を報告しました。
藤里町社会福祉協議会では、平成18年度から町内の引きこもり者や長期不就労者を把握する調査に着手しました。数字上の把握だけでなく、引きこもり者のニーズを把握し、必要な支援を生み出していくために調査を実施。居場所となる就労施設の「こみっと」と宿泊施設を持った「くまげら館」の整備を行い、特産品のマイタケを使った「まいたけキッシュ」といった新商品の開発などの活動から、引きこもり者の力を引き出し、町の活性化に役立てようとする取り組みが行われ、多くの住民が協力しながら交流を深めています。
平成26年度に実態調査を開始した稲葉教授は「日本の福祉制度は対象者によって縦割りだが、地域にはさまざまな問題を抱える人が一緒に住んでおり、多様な問題を抱える世帯への支援は不十分」と指摘し、藤里町社会福祉協議会の取り組みに「手法は後からついてくるという考えで果敢に挑み、時間をかけて段階的に取り組んできたことが項を奏している」と述べました。