「県予算 現場から 3、保育士確保」(読売新聞)にコメントが掲載されました/稲葉光彦副学長
本学保育学部長の稲葉光彦教授のコメントが読売新聞に掲載されました。
新年度からの静岡県による保育士確保のための制度や保育士をめぐる現状についてのコメントとなります。
以下、2月20日(土曜日)の読売新聞の記事です。
富士市の市文化会館ロゼシアターで昨年7月、常葉大保育学部の学生たちによるミュージカルの発表会が開かれ、招待された保育園や幼稚園の子どもたちは学生の熱演に見入った。保育学部の学生たちは保育士としてのスキルを身につけるため授業で、ピアノ演奏や童歌、工作などを学ぶ。その集大成が手作りのミュージカルの上演だ。
学生たちは長期休暇には、保育園や幼稚園で数週間の実習を受ける。沼津市から通学する2年の戸田真咲さん(20)は、「子どもが成長する姿を見たくて保育士を志望した。ただ、勉強が忙しく、アルバイトをする時間がなかなか確保できない」と話す。
県は新年度、慢性的に不足気味の保育士の確保を本格化させる。保育士は県内で昨年、165人が足りない状況だった。人口減少が続く中で、保育園を充実させることで子育てを支援するのが狙いだ。……
……保育士を目指す学生に月5万円の就学資金を貸し出し、県内の保育所などに5年間勤めれば、返済を免除する制度を始める。……
……ただ、保育士をめぐる状況は厳しい。「待機児童ゼロ」を目指す全国の自治体から、保育士を狙う手が伸びてきているうえ、仕事がきつく、賃金が安いため離職も多いことが問題となっている。
常葉大保育学部でも5年ほど前から都内や首都圏の求人が増えていたものの、昨年は北海道や和歌山県からも求人が届き、大学関係者は驚いた。保育学部学部長の稲葉光彦・副学長(72)は「保育士の争奪戦は全国規模になっている。保育所整備や運営費補助をしても、保育士がいなければ意味がない」と指摘する。(2月20日(土曜日)読売新聞)