教職大学院で「学校評価論」を担当しています。もともとは、イギリスの教育政策について、特に親による学校選択や学校参加の仕組みが、なぜどのようにできていったのかを研究していました。日本で通学区域の弾力化、学校評議員制度、コミュニティ・スクールなど、親がいろいろな形で学校教育に関わる仕組みができてきましたが、イギリスの仕組みを大なり小なり参考にしています。ただ、先行する事例であるイギリスの仕組みが必ずしもうまくいっているとはいえないので、前車の轍(てつ)を踏まないようにするためにはどうしたらよいかを考えてきました。
学校評価というのは、学校の教職員が学校運営の改善を進めるために実施する自己評価(学校運営を改善するために組織的に取組んだことについての教職員による評価)を親や地域住民の目で妥当かどうか判断する学校関係者評価がメインで仕組みができています。学校評価もイギリスを参考にして仕組み作りがされてきましたが、イギリスでは学力向上のために各学校がどんな取り組みをしてきたかを国の第三者評価機関が評価する仕組みがメインとなっていて、日本とはずいぶん違っています。学校評価という仕組みを通じて、親や地域住民とコミュニケーションをとる仕組みとして位置づけているというのは、イギリスとは違った日本らしさが前面に出た仕組みです。
日本は明治以来、教育の在り方について諸外国を参考にしてきました。歴史や背景、国民性などの違いから、表面的な仕組みだけ取り入れてもうまく定着しなかったことが少なからずありました。その中で、学校評価の仕組みはめずらしく国主導ではなく草の根ともいうべき、各地方での創意工夫や試行錯誤の中で仕組み作りが行われてきました。その中で、親や地域住民と一緒に学校づくりをするツールとして学校評価を位置づけようという考え方が出てきたのはすばらしいことだと思っています。学校評価の仕組みに見られる日本の独自性を大切にした教育の在り方を今後も探っていきたいと思います。
学校評価というのは、学校の教職員が学校運営の改善を進めるために実施する自己評価(学校運営を改善するために組織的に取組んだことについての教職員による評価)を親や地域住民の目で妥当かどうか判断する学校関係者評価がメインで仕組みができています。学校評価もイギリスを参考にして仕組み作りがされてきましたが、イギリスでは学力向上のために各学校がどんな取り組みをしてきたかを国の第三者評価機関が評価する仕組みがメインとなっていて、日本とはずいぶん違っています。学校評価という仕組みを通じて、親や地域住民とコミュニケーションをとる仕組みとして位置づけているというのは、イギリスとは違った日本らしさが前面に出た仕組みです。
日本は明治以来、教育の在り方について諸外国を参考にしてきました。歴史や背景、国民性などの違いから、表面的な仕組みだけ取り入れてもうまく定着しなかったことが少なからずありました。その中で、学校評価の仕組みはめずらしく国主導ではなく草の根ともいうべき、各地方での創意工夫や試行錯誤の中で仕組み作りが行われてきました。その中で、親や地域住民と一緒に学校づくりをするツールとして学校評価を位置づけようという考え方が出てきたのはすばらしいことだと思っています。学校評価の仕組みに見られる日本の独自性を大切にした教育の在り方を今後も探っていきたいと思います。
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