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スポーツと健康を科学する


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スポーツには、その語源から「気晴らし」や「楽しみ」を有する将棋やトランプなどを含む広い定義から、オリンピック種目などの競技などの狭い定義まで、様々なものがあります。自然豊かな日本ではアウトドアスポーツも四季に合わせて気軽に楽しむことも可能です。私の研究室で行っているスポーツと健康に関する授業や研究をご紹介させて頂きます。
授業では、運動学(バイオメカニクス)や体育実技(バレーボール)を担当し、ゼミ生と共にバレーボール指導方法の開発に取り組んでいます。日本バレーボール協会ではハイパフォーマンスサポート委員会バイオメカニクスユニットに所属し、経営学部の高根信吾先生にもご協力頂いて、浜松で開催されたFIVBバレーボールワールドカップにおいて世界一流選手を3台のハイスピードカメラで撮影し、3次元動作解析による分析結果を報告しました(図1)。

図1 イラン代表男子選手のスパイク動作
(右が離床、左が着床。村本ら2020)

2023年からは日本バレーボール協会発掘育成委員会も兼務し、未来の日本代表選手発掘にも取り組んでいます。また、日本スポーツ協会の指導者資格であるコーチ養成講習会では講師を務め、バレーボールの地域指導者育成も行っています。また、浜松市の支援を受けて大学生講師を派遣し、小学生を対象として様々なバレーボールを紹介し体験してもらう「チャレンジバレーボール」講座も実施しています。2019~2021年には静岡県・静岡産業大学・静岡理工科大学・株式会社SPLYZAと共に産官学共同で「静岡県スポーツイノベーション(ITテクノロジー活用)推進事業」を実施しました。
この事業ではAIによるマーカーレス動作分析アプリ「SPLYZA Motion」の測定精度検証を担当し、2022年には「静岡県ICT活用実践普及事業」として、これまでの成果をリーフレット(図2)や動画(https://www.youtube.com/watch?v=uR4_6wMqKek)にまとめました。

図2 スポーツイノベーションリーフレット
[画像クリックで拡大します]

図3 吉田町ソフトバレーボール親睦大会

健康に関しては、一人ひとりに合わせた運動プログラムを作成し運動方法を指導する資格である健康運動指導士に関する授業も担当し、病院やスポーツクラブなどの健康増進施設で活躍できる人材の養成も行っています。
また、健康鍼灸学科の有馬義貴先生と共に低出力レーザー治療(LLLT)の効果に関する研究も行っており、この成果は日本レーザー治療学会を中心に報告しています。静岡県中部に位置する吉田町では、健康増進の観点からスポーツ実施率向上を目指しており、心身マネジメント学科の神力亮太先生と共に2021年から「しずおか中部連携中枢都市圏地域課題解決事業」として様々なイベントの提案・協力を実施しました。この事業の中では元全日本代表選手である東レアローズの富松崇彰様をお迎えし、静岡県ソフトバレーボール連盟にもご協力頂いて、吉田町ソフトバレーボール親睦大会を盛大に行いました(図3)。
他にも、地域貢献センター顧問の須山嘉七郎先生にご紹介頂き、文部科学省「令和5年度学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業:地域連携による障害者の生涯学習機会の拡大創出」に採択された一般社団法人ASOBIによる「まぜこぜスポーツまるシェから繋がる広がる共創と共生の街づくり」事業へバレーボール担当として参加させて頂いたことで、「inclusion」や「diversity」といったスポーツが有する魅力と可能性を参加者とスタッフで共有することができました。さらに、自然は心と体を癒してくれることを学生へ伝えるためにウィンタースポーツであるスキーやスノーボードの授業を学内外で実施し、雪山を安全に楽しむ最善の方法を学生と共に考えています。

大学では、みなさんの夢を実現するために多くのことを学び、失敗を恐れずに様々なことへ挑戦し、卒業後に社会で活躍して下さることを願っています。

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