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「日本語教師という仕事の魅力と多文化共生」


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50か国。この数字は何だと思いますか。過去30年間に私が日本語を教えた外国人の国の数です。
世界には196か国あるそうですから、まだ4分の1程度です。とはいえ、日本語教師は、最も多く外国人と接点が持てる職業の一つであることは間違いないと思います。私が考える日本語教師という仕事の魅力は、主に次の3点です。

 1)異国の地日本で精いっぱい生きる人または、海外で日本での生活を夢見て頑張る人の力になれること
 2)自分の知らない文化や習慣、考え方が知れると同時に日本や日本人のことを伝える役割が担えること
 3)日本語の授業は、クリエイティブで、常にわくわくドキドキが感じられること

内閣府(2022)によると、日本は、2065年には人口が9000万人を割り込むと同時に、労働力人口の減少も顕著となり、現役世代1.3人で1人の65歳以上の者を支える社会が到来するとされています。これは社会保障が成り立たなくなることに繋がっています。2065年といえば、高校生の皆さんが60歳になろうとするころですね。これを危惧した日本は、2019年に新たな在留資格「特定技能」を創設し、農業、漁業、飲食料品製造、外食、介護など12分野にて一定の技能と日本語能力のある外国人に日本での就労を認め、単純労働での外国人材活用に門戸を開きました。特定技能は、1号と2号があり、より高度な試験に合格した2号が与えられると、在留資格更新の審査を通過すれば、更新回数に制限なく日本に在留可能で、配偶者や子どもなどの家族の帯同も認められます。今後日本には、一層多くの外国の方が住むことからも、外国人住民と日本人住民が双方に「ともに社会を創っていく」という意識が求められるでしょう。

最後に、最近取り組んでいる活動について書きます。
1つ目は、地域在住外国人へのオンライン日本語教育に大学生の参加を促しその成果を交流会の場で発信することによって、異国の人同士が繋がる場を創出しています。
また、小中学校の教員を対象とした「やさしい日本語」研修会を年に2回行っており、先生方にやさしい日本語化のコツを紹介し、ワークショップ形式で身につけていただいています。このような取り組みが多文化共生社会を進める一助になればと思っています。

<参考文献>
内閣府「令和4年版高齢社会白書(全体版)」(2023年12月20日閲覧)

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