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民法を私たちの手に


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私は、小中高と山口県で育ちました。小学生の頃は、まだ大正生まれの先生もおられましたが、多くの先生が尊敬する人として挙げていたのが、吉田松陰でした。松陰は私塾を主宰し、明治維新の中心となった人材を多く育てました。

私が本学に奉職したのは、令和4年4月ですが、それまで事業会社2社に勤務しました。会社員時代、数名の若手社員を集めて、法律や会計の学習サークルを立ち上げましたが、もしかすると小学生時代の記憶が背景にあったのかもしれません。
8年ほど前からは、教育活動の中心を大学での法学教育にシフトしました。しばらくは会社勤務と並行しての授業でしたが、学生の目の輝きに接するたび、心洗われる気持ちになりました。
私が専攻している分野は、民法です。民法はまさしく「民」の法であり、日常生活の問題を解決する答えの多くが、民法にあります。しかし民法の条文を見ると、いきなり抽象的で例外的な内容が書かれており、その理解には、私たちの通常の思考回路を組み替えなければなりません。その結果、よほど高い学習意欲を持って臨まないと、十分な理解にたどり着けません。

私の教育目標は、民法を一般の人々のもとにたぐり寄せることです。昨年、書籍『きっとわかる民法』(北樹出版)を刊行しました。この本は、私たちの思考回路に沿うように、契約などの具体的なものから始め、民法の冒頭に規定される抽象的で難解な総則は、あえて最後に置いています。経営学部の民法概論の講義で、この本を使用しましたが、多くの学生が良好な成績を収めてくれたことに、大変感謝しています。
このサイトをご覧になっている方々の中には、高校生や社会人の皆さんもおられるでしょう。
多くの皆さんに民法の楽しさをわかっていただけるよう、今後も精進してまいります。


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