私の専門は日本語史です。
「最近○○という表現を聞くようになった/聞かなくなった」「○○という語の使われ方が変わってきている」等と、ことばのうつりかわりが話題になることはしばしばありますが、このような日本語の文法や語彙・表現の変化について、文献資料やコーパス(主として言語研究のために収集・情報付与されたことばのデータベース)を用いて多くの用例を集め、調査・分析しています。大学生の時は、現代語に直接つながる近代のことばに関心があったのですが、それ以前はどのような状況だったのか、と探っているうちに徐々に時代をさかのぼり、近年は古典語と現代語のはざまにある中世語・近世語を主な研究対象とするようになりました。
ことばは社会や文化の影響を受けながら、この先も変化していきます。先日授業で、受講者たちに「学生語(学生が大学生活の中で多く用いている語)」の例をあげてもらいました。他大学でも広く通じそうな、いわば定番の学生語にくわえ、専攻名や授業名を略した「国専(国語専攻)・数専(数学専攻)」「人間力(人間力セミナー)」「教心(教育心理学)」等、本学ならではと思われる語も多くあがりました。比較的新しそうな語としては、「学教(学校教育課程、2024年4月に「初等教育課程」から名称変更)」「課金(通学時、料金を追加して新幹線を利用すること)」等がありましたが、いずれも今を生きる学生たちが、時に苦戦しながらも勉学に励む様子が伝わってくることばです。これらの語はこの先も長く使われていくのでしょうか、また新語が生まれることもあるでしょうか。その行く末を見守りたいと思っています。
「最近○○という表現を聞くようになった/聞かなくなった」「○○という語の使われ方が変わってきている」等と、ことばのうつりかわりが話題になることはしばしばありますが、このような日本語の文法や語彙・表現の変化について、文献資料やコーパス(主として言語研究のために収集・情報付与されたことばのデータベース)を用いて多くの用例を集め、調査・分析しています。大学生の時は、現代語に直接つながる近代のことばに関心があったのですが、それ以前はどのような状況だったのか、と探っているうちに徐々に時代をさかのぼり、近年は古典語と現代語のはざまにある中世語・近世語を主な研究対象とするようになりました。
ことばは社会や文化の影響を受けながら、この先も変化していきます。先日授業で、受講者たちに「学生語(学生が大学生活の中で多く用いている語)」の例をあげてもらいました。他大学でも広く通じそうな、いわば定番の学生語にくわえ、専攻名や授業名を略した「国専(国語専攻)・数専(数学専攻)」「人間力(人間力セミナー)」「教心(教育心理学)」等、本学ならではと思われる語も多くあがりました。比較的新しそうな語としては、「学教(学校教育課程、2024年4月に「初等教育課程」から名称変更)」「課金(通学時、料金を追加して新幹線を利用すること)」等がありましたが、いずれも今を生きる学生たちが、時に苦戦しながらも勉学に励む様子が伝わってくることばです。これらの語はこの先も長く使われていくのでしょうか、また新語が生まれることもあるでしょうか。その行く末を見守りたいと思っています。
関連リンク
-
渡辺由貴准教授についてはこちら