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糖尿病は万病のもと


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みなさんは「糖尿病」という病気をご存じでしょうか? その名称から多くの人が「尿に糖が混ざる病気」と思っているかもしれません。
しかし、実は診断基準に尿検査は含まれておらず、血液検査にて血液中のブドウ糖濃度、つまり「血糖値」が基準値よりも高い場合に糖尿病と診断されます。この病気が厄介なのは自覚症状がほとんどないことです。しかし、高血糖状態が長期間続くと様々な合併症が生じます。手足のしびれや感覚鈍麻がおきる神経障害、視力低下がおきる網膜症、人工透析の原因となる腎症は3大合併症と呼ばれています。また、近年ではそれら以外にも認知症やうつ病などが生じることが明らかになりつつあります。まさに「糖尿病は万病のもと」なのです。

そのなかの1つに「骨粗鬆症」があります。近年の多くの研究によって、高血糖状態が骨形成や骨吸収に影響をおよぼし骨折リスクを上昇させることが分かってきました。現在、私は実験用動物(糖尿病モデルマウス)を使用して、他大学の栄養学科ならびに放射線学科の教員とともに、糖尿病と骨折との関連性について基礎的研究をしています。具体的には、トレッドミルを用いた運動療法の有効性や食事療法との併用効果などについて実験を重ねています。実験では期待した効果が得られる時もあれば、想定外の結果に終わることも多々あります。将来的に糖尿病患者に応用できるような指針を示したいと考えています。

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