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Learning by Doing


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私は、20年間、小学校の教員をしていました。教員時代から、自然体験や生命、地球環境などのキーワードを中心とする環境教育を実践、研究してきました。
近年、子ども達の直接体験が減ってきていると言われています。ゲーム、インターネット利用など、デジタル社会が進展していく中で、間接体験は増え、直接体験は減っています。しかし、子ども達は五感を使った直接体験を通し、多くのことを学んでいきます。
教員生活の最後の2年間、生命の大切さを実感していない子どもと関わる機会がありました。一般的には、4、5歳ぐらいになると虫の生命について気づき、大切にしようとする気持ちが現れます。しかし、その子は、1年生になっても身近にいる虫を平気でつぶしていました。また、捕まえてきた虫が死んでしまっても「うごかなくなった」と捨てていました。そこで、私は、生命というものを実感してほしいと考えました。
「虫を捕まえてはだめ」、「飼ってはだめ」、「触ってはだめ」と言うのではなく、その子が満足するまで生き物に関わることができれば、虫の生命を実感できるのではないかと考え、虫捕りにいったり、飼育をしたりする直接体験を、年間を通して行いました。その間に何匹もの虫が死んでしまうことがありましたが、どうしてそうなったか、どうすることが必要だったかなど、考えさせることもしていきました。
虫を捕まえたり、飼育したりする中で、その子は、友達が虫を見つけた時や大切にしていない様子を見た時に「生きているんだから大切にしないとね」と言うようになったのです。
何度も繰り返し直接体験することで、虫にも生命があり、大切にしていかなければいけないと考えるようになったようです。
幼児教育は、遊びや生活の中で行われるものであり、直接体験そのものです。現在、私が関わっている学生たちには、直接体験を通した保育の重要性を伝えていきたいと考えています。

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