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東洋医学の食養生


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健康鍼灸学科で学ぶ東洋医学的な身体の見方は、中国の医学書「黄帝内経」(こうていだいけい)が基になっています。この書物は当時の中国哲学に基づいて、人が健康で暮らすための具体的な方法が書かれている総合的な医学書です。例えば季節に合わせた生活の仕方、いつ頃寝ていつ頃起きるのか、どんな心持で過ごしたらいいのか、などが解説されています。また飲食物の味を酸(すっぱい)・苦(にがい)・甘(あまい)・辛(からい)・鹹(しおからい)の5つに分類して、その人体への作用を説明しています。また中国の薬学書「神農本草経」(しんのうほんぞうきょう)では植物、動物、鉱物を体を温めたり冷やしたりする作用から寒・涼・温・熱の4つに分類しています。それぞれ五味、四気といいますが、これらを組み合わせて、食べる人の東洋医学的な体質改善につながるよう考えられたものが薬膳です。
ショウガやシナモンで体が温かくなったり、冷えた緑茶でほてりが取れたりしたことはありませんか?こうした東洋医学的な食養生は私自身の研究テーマでもあります。卒業生で鍼灸院で体質にあった飲食物を提供できないかを調べたケース、季節の食材を用いた薬膳スイーツのレシピを考えたケースがありました。最近では「食べるお灸」としてヨモギを活用したレシピを雑誌で紹介したケースもあります。鍼灸の施術と合わせて、施術の効果が高まるような飲み物やお菓子を提供するカフェがあったら、癒し効果も高まりそうですね。こうした東洋医学に基づく素敵なコラボレーションが増えたらいいな、と思っています。鍼(はり)や灸(きゅう)だけではない東洋医学をこれからも紹介していきたいと思っています。

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