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英語教師にとっての幸せ


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 今年も「英語科教育Ⅲ・Ⅳ」の受講者4年生の教育実習が行われました。実習終了後、それぞれに充実感を漂わせながら報告する表情から、教師の立場で過ごした3週間がとても大きな経験であったことがうかがえます。実際に授業を行う中で理論と実践の違いを思い知らされ、試行錯誤を繰り返した後で何とか目標を達成できた時に、教師にとっての「やりがい」は「大変さ」と表裏一体なのだと実感したのではないかと想像します。
 新しい学習指導要領のもとでの授業が一昨年度に小学校、昨年度は中学校そして今年度は高等学校で始まりました。小学校では「外国語活動」を3、4年生で実施することに加えて、5、6年生での「外国語科」がスタートしました。中学校では、指導すべき語彙数が大幅に増加するとともに、「授業は英語で行うことを基本とする」と規定されました。そして高等学校では、発信力の強化を図るため「論理・表現」という新しい科目が設定されました。
 このように指導内容の変革が進む一方で、授業の目標がコミュニケーション能力の育成であることに変わりはありません。そこには、ことばを学ぶことを通して人とつながる楽しさを体験し、人を知ることは自分を知ることでもあると気づいてほしいという願いがあります。そして、外国語だからこそ真正面から向き合うことで得られる英語に関する気づきだけでなく、母語である日本語についての発見も経験してほしいことの一つです。
 児童生徒の「心」と「頭」を動かす授業を行うための工夫は、教師が自身の知的好奇心を満たすプロセスと重なります。英語の教科書で扱われている多岐にわたる題材について調べながら、新しいことを学び多くの気づきを得るのはとても楽しいことです。生徒たちの心を育て、自身の成長を少しでも実感でき、社会の発展の一端を担うという意義深い仕事であることに思いを馳せるとき、英語教師は幸せを感じるのだと思います。


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