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科学的トレーニングとコーチングについて


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スポーツ科学の世界ではアスリートを成長させるために「What」を追求する研究が多いですが、そこで得られた知見をどのようにアスリートに身に付けさせるかという「How」も重要で、「Evidence Based Training:根拠に基づくトレーニング」と「Bridge the Gap:研究と現場のギャップを埋める」ことを重視したトレーニングとコーチングの実践を行っています。
「形は力を産み、力は形を造る」という考え方から、アスリートに必要な骨格筋・腱複合体の形態や量と動作の関係について研究を行っています(骨格筋の筋厚、筋線維の羽状角、骨格筋の硬さ、動作分析[図1~4])。
東京2020五輪競技大会において「アスリートファースト」という言葉を見たり聞いたりしたことがあるかもしれません。アスリートがファーストならコーチはセカンドなのでしょうか?コーチングの目的と行動は2つに分類できます。目的の1つは各種スポーツの競技力向上を目的とした指導行動です。もう1つは人間力の向上を目的とした育成行動です。
コーチングはティーチングとは異なり、勝利至上主義では主体的な選手を育成することはできません。コーチングはこれら2つの目的を達成するための「ダブルゴール」と、アスリートファーストではなく、選手やチームが主体的にトレーニングに取り組んだ結果、「成長した」、「勝った」等の成功体験を経験できるように、アスリート(プレーヤー)をセンターに置いたコーチング「アスリートセンタードコーチング」という行動があります。コーチングにおけるアスリートへの関わり方として、「Tell」(指示する・伝える)、「Sell:提案する」、「Ask:問いかける」、「Delegate:委任する」の4つを重視しています。指導・育成型のコーチングスタイルから、指導行動の基軸を小さくしたパートナーシップ型コーチングスタイルに移行していき、アスリートやチームを主体としたコーチングを目指しています。

図1

図2

図3

図4


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