INTERVIEW

それぞれのBeyondtheLimits

10学部19学科で構成される常葉大学と、3学科1専攻科で構成される短期大学部。いずれも特徴的な学びを通して、学生一人ひとりの可能性を開花させ、社会に飛び立つ日まで成長をサポートする。その実現を約束する各学部の強みとは何か、さらにステージアップするためのビジョンも含め学部長の皆さんに語ってもらった。

教育学部 学部長

出口 憲学部長のサムネイル

出口 憲DEGUCHI Ken

出口 憲学部長出口 憲学部長からのメッセージ

現代社会の学びは、学校教育に収まらない。

本学部は、「学校教育課程」から多数の学校教員を輩出してきた実績により、教員養成を目的とした学部として地域に広く認知されています。その一方で、「生涯学習学科」には社会教育士や司書、学芸員といった社会教育系の国家資格を目指す学生、「心理教育学科」には2017年に国家資格となった公認心理師を目指す学生など、教職以外の資格取得を目指す学生が約半数を占めているのが現状です。
人生100年時代を迎え注目される生涯学習や、現代社会で生きるのが困難な人のこころをサポートするための学びは、今でこそ注目されていますが、本学部ではこうした状況を先取るように、1998年に生涯学習学科、2004年には心理教育学科を開設。社会教育やこころの教育という、学校教育に収まらない学びのニーズをキャッチし、地域に多様な教育人材を輩出してきました。それは今後ますます顕著になるものと考えます。

40年の歴史で培った、常葉ネットワークの強み。

このように多様な教育ニーズに応える人材を養成するために、本学部が重視するのが実践的な学びとなる現場実習です。1980年に開設された学校教育課程の卒業生の中には、地域の教育業界の要職にある者も多く、他学科も同様、地域の幅広い施設で活躍しています。さらに、本学は専門分野を活かした産学連携・地域連携プロジョクトを展開しており、OBOGネットワークだけでなく、学部を越えたネットワークも加わり、質の高い学びにつながる実習先を確保しているのが大きな強みといえます。
また、教職者を目指す学生だけの教育学部と異なり、多様性を内包する本学部の学科構成自体が、質の高い学びの環境を実現しているといえます。この特性を活かし、各学科の専門性を共有できる交流と学びの環境をさらに充実していくことで、地域の多様な教育を先導する人材の育成を担っていきます。

challengetomirai

  • ・OBOGネットワークのさらなる強化により優良な実習先を確保する
  • ・学科間の交流と学び合いで、多様化・高度化が進む教育ニーズに応える
  • ・ICTが浸透する教育現場に対応できるスキルを習得するカリキュラムの構築

外国語学部 学部長

増井 実子学部長のサムネイル

増井 実子MASUI Jitsuko

経営学部 学部長

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小豆川 裕子SHOZUGAWA Yuko

小豆川 裕子学部長小豆川 裕子学部長からのメッセージ小豆川 裕子学部長からのメッセージ

理論と実践の両輪で育成する、
人・組織・社会を動かす力。

地域で存在感のある未来のビジネスリーダーを育成する。それが本学部の教育目的です。そのために経営・会計・情報・経済という4分野の専門領域を学びの柱とし、経営学全般の基礎理論・応用理論を修得。時代のニーズに応える多角的な視点で、人・組織・社会を動かす力を育成します。
本学部は、静岡・浜松の2つのキャンパスがあります。それぞれの地域特性を踏まえ、NEXCO中日本、新静岡セノバ、天竜浜名湖鉄道などとの連携による多彩なプロジェクトを展開しています。県庁、市役所、また、専門教育科目では、地域の優良企業のトップリーダーを講師に招く「経営学特別講義AB」や、実際の企業業務を体験できる「企業研究」などを開講し、地域課題を発見し解決する実践力を身につけていきます。

充実した教育カリキュラムとPBL*。

静岡県最大級の学生数を誇る本学ですが、今後さらに教育の質を高め、理論の理解と実践力の修得を目指します。学生が静岡県内の行政、産業界、NPO法人など各種団体で活き活きと働き、組織のリーダーとして活躍するための基盤となる取組みが、各種資格の取得促進です。本学独自の講義科目「キャリア開発論」を開講し、4年間を通して支援体制を整備しています。これに加え本学部の学びの総決算である「専門演習ⅠⅡ」「卒業研究ⅠⅡ」では指導教員による丁寧な個別指導により、学生自らが描くキャリアデザインをサポートしています。4年間の充実した教育カリキュラムとPBL*によって、行政、産業など幅広い分野で活躍できる未来のビジネスリーダーを育成していきます。

*Project Based Learning:課題解決型学習

challengetomirai

  • ・行政、産業界など、幅広い分野で活躍できる未来のビジネスリーダーを育成
  • ・簿記、公認会計士、TOEIC高得点、FP、ITパスポートなど、実務で役立つ資格取得の推進
  • ・ICT・DX・AI等の情報技術を利活用できる知識とスキルの獲得を目指す

社会環境学部 学部長

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石田 明生ISHIDA Akio

保育学部 学部長

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石山 ゐづ美ISHIYAMA Izumi

石山 ゐづ美学部長石山 ゐづ美学部長からのメッセージ

保育者に求められる資質を、
多様なカリキュラムで養成。

幼児教育・保育の基本は、遊びや生活を通して、自立心や協同心などの芽生えを支援し、子どもの成長・発達を支援することです。そのために必要となるのが、体全体を使った表現力やコミュニケーション能力といった保育者の資質です。それによって子どもは保育者が伝えようとすることを敏感に察知し、吸収していきます。豊かな人間性を養う「人間力セミナー」をはじめとした学部共通の教養科目や、音楽的、身体的表現力、仲間との協調性や人間関係調整力が身につく本学部独自の「ミュージカル制作」といったカリキュラムが、保育者に求められる資質の養成に寄与しています。
また、2020 年度には「認定絵本士」養成講座を開設。絵本に関する深い知識や高度な技術、豊かな感性を備えた絵本の専門家として、幼児教育・保育の現場の即戦力を高めるものとなります。

高い専門性を有する教員が、
幼児教育・保育のリーダーを育成。

このようなカリキュラムとともに、保育者育成に欠かせないのが現場実習です。本学部では1年次から現場実習を開始し、4年次までを通して段階的に実践力を養成します。実習先には本学と地域との強いつながりを活かし、附属幼稚園をはじめ保育園、認定こども園、児童福祉施設など多様な実習先を確保しています。
これに加え、本学部は保育、福祉、音楽をはじめ、食育、障害児教育、心理学などさまざまな分野の専門教員を擁しており、3年次から始まるゼミナールでは、深めたい専門分野について少人数教育のもと卒業論文の執筆まできめ細かく指導。これにより専門知識に基づく論理的な力も兼ね備えた保育者の育成を目指すものです。
保育者の養成機関として、本学部は県下でも広く知られる存在となっていますが、今後も質の高い教育を通して、地域の幼児教育・保育のリーダーとなる人材を育て、静岡の保育教育の中心地として認知されることを目指します。

challengetomirai

  • ・教育学部との幼小連携を通した教育の質の向上
  • ・卒業生の交流を促進し、常葉のネットワークを構築
  • ・「認定絵本士」の上位資格「絵本専門士」の養成

造形学部 学部長

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土屋 和男TSUCHIYA Kazuo

法学部 学部長

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吉崎 暢洋YOSHIZAKI Nobuhiro

吉崎 暢洋学部長吉崎 暢洋学部長からのメッセージ

実就職率第1位の実績で、
地域のさまざまな分野に人材を輩出。

法律家を目指す学部と思われがちな「法学部」ですが、本学部の学生の多くは入学時には公務員を志望しており、実際に多くの公務員試験合格者を出しています。さらに、本学部での学びを通して幅広いキャリア形成の可能性に気づいた学生は、進路を金融機関やマスコミなど一般企業にも求めるようになり、全国法学部の中で実就職率1位という実績につながっています(2020年度)。
本学には静岡県で就職し、地域に貢献したいという学生が多く、本学部の学生も例外ではありません。それが、公務員や地域の企業への就職を志望する要因の一つと考えられます。これを踏まえ本学部では、行政や企業と連携した「地域政策実習」「地域産業実習」など特徴的なカリキュラムをはじめ、法律が関係する事例を用いて議論するアクティブラーニングなど、知識吸収型の座学だけでなく実践力を養成する教育を積極的に取り入れています。

ICTとの親和性の高さを活かし、
学びのスタイルの多様化へ。

一方、コロナ禍を機に全学で導入されたオンライン授業ですが、座学の比重が大きい法学部の学びは、ICTとの親和性が高いことを実感しました。コロナ禍は、学生の対人関係に大きな影を落としましたが、「いつでも、どこでも、繰り返し受講できる」動画配信のメリットを評価する学生が増えています。さらに、同時双方向、チャット、フォームズの利用などコミュニケーションの形態は多様化しており、少ない対面の機会を有効に活かす工夫も進むようになりました。
学生、教員にとって、「この授業にベストな形態とは?」を常に考えるようになり、ICTの活用による授業形態の多様化は今後さらに進展するものと期待しています。地域志向が強い本学部の学生には、地域・産業が直面する課題を発見し、解決の糸口を見つける“使える法律”の素養と、政治・経済の視点も踏まえた総合力が必要となります。その獲得につながるアクティブな教育の実践をさらに推進していきたいと考えます。

challengetomirai

  • ・多様なフィールドで活躍できる、アクティブな教育の提供
  • ・地域の課題に対応できる公務員・企業人の育成の強化
  • ・ICTとの親和性の高さを活かした、多様な授業形態の実践

健康科学部 学部長

濱松 加寸子学部長のサムネイル

濱松 加寸子HAMAMATSU Kazuko

健康プロデュース学部 学部長

中澤 寛元学部長のサムネイル

中澤 寛元NAKAZAWA Hiroyuki

中澤 寛元学部長中澤 寛元学部長からのメッセージ

一つの理念でつながる、5つの専門教育。

それぞれ専門職として自立できる5つの学科を擁しているのが本学部の特徴です。専門分野も異なれば、目指す資格もさまざまですが、「健康で幸せな生活に貢献する」という学部の理念は共通しています。これに基づき、1年次には学部共通で「健康プロデュース」の意義をしっかり理解するとともに、全学共通の「人間力セミナー」と「教養セミナー」を通して、社会人としての素養を身につけます。この基盤があるからこそ、資格を得たその先の人生をデザインする学びへとつなげることができます。
教育にあたっては、高度な専門技術が習得できるよう、実践的な学びの環境を整備。現場の第一線で活躍する教員も多く、卒業後の進路相談にも適切なアドバイスができます。地域との連携が強い浜松キャンパスの環境を活かし、実習やボランティア活動を通して実践力を培えるのも強みといえます。

学科を越えたつながりが、キャリアの幅を広げる。

一方、すべての専門職には資格試験が伴うことから、合格に向け充実した支援体制も整備しています。教育の一環として、国家試験・公務員試験等に向けた対策を導入しているほか、課外講習を実施して合格率向上のための強化も図っています。
さらに、少子高齢化の進行と健康志向の高まりを受け、同じキャンパスで4年間を共に過ごす仲間が、互いのキャリアを活かして連携する基盤が本学部にはあります。それは本人自身のキャリアの幅を広げるとともに、地域への貢献度の向上を意味します。一見、独立して見える5つの学科が、実は地域社会が求める「健康で幸せな生活」というニーズに応える使命でつながっているのです。その重責を担うことができる高度な専門性と豊かな人間性を備えた、プロフェッショナルの育成を実現します。

challengetomirai

  • ・人間力と教養を備えた魅力ある専門職を育成
  • ・各資格試験の合格率を向上させるサポートの強化
  • ・学科間の交流と切磋琢磨でキャリアを積む力を養成

保健医療学部 学部長

矢澤 生学部長のサムネイル

矢澤 生YAZAWA Ikuru

短期大学部 副学長

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小田 寛人ODA Hiroto

小田 寛人副学長小田 寛人副学長からのメッセージ

それぞれ特徴が際立つ3つの学科で構成。

本短期大学部は、特徴的な3つの学科で構成されています。「日本語日本文学科」は、キャスト制という独自のカリキュラムにより、好きな学びを有機的に結びつけ将来につなげることができるのが特長。幼稚園教諭2種・保育士資格が取得できる「保育学科」は、充実した就職支援体制のもと、幼稚園、保育所、社会福祉施設への就職率が毎年100%。数多くのコンクール受賞実績がある「音楽科」も就職率100%を保持し、約半数の学生が「専攻科」で4年制大学と同じ学士の称号を得るとともに、上越教育大学との協定で大学院進学の道が開かれています。
いずれの学科も「人間力セミナー」「教養セミナー」「ライフデザイン総合セミナー」という学部共通の独自カリキュラムを通して、社会人の基礎力となる学びを重視しており、学科ごとの専門教育とともに2年間で即戦力を身につけ、社会で活躍できるよう支援しています。

4年制大学との連携で高い教育効果を発揮。

これらの教育に携わるのは専門分野の研究を極め現場経験も豊かな学部長・准学部長陣であり、親身な指導で知識・技能の習得だけでなく豊かな人間性を培う教育を実践。元アナウンサー、元コンピュータ技師など、現場の第一線で活躍していたスペシャリストの実務家教員も多く、資格試験や就職の実績に寄与しています。
また、サークル活動や学友会活動など4年制大学の学生とともに活動する機会が多いため、先輩から刺激を受けることも多く、短大生だけの環境と比べて人間的にも成長が早いことが見受けられます。本学は卒業生の多くが県内に就職していることから、学生生活だけでなく社会においても支え、支えられる人間関係が構築できています。今後は即戦力を養成する質の高い本短期大学部の学びを幅広くアピールし、社会人の学び直しや卒業生の再教育など、多様化する学びのニーズに応える体制づくりも検討しながら、地域での存在感を高めたいと考えます。

challengetomirai

  • ・3つの特色ある学科の学びをさらに追及
  • ・多様な学びのニーズに対応できる教育機関としての整備
  • ・4年制大学との連携を強化し、地域での存在感を高める